先日、InstagramというiPhoneのカメラアプリを紹介しました。 以下の点が素晴らしいアプリだと感じてます。
- フィルター機能により、ユーザーの工夫が入り込む余地がある
- 写真SNSとして画像で交流ができる
- 質の高いサービス提供
さて今回紹介するアプリですが、このカメラアプリの激戦区へ素晴らしく真正面から勝負を挑んでいる感じのする「MagicHour」というアプリです。
このソフトの特徴を端的にまとめると
- フィルターを自分で自由に作れる
- 作ったフィルターを公開することができ、他のユーザが作ったフィルターを無料でダウンロードできる
- 各種SNSなどと連携する機能が凄い
それで「MagicHour」の特徴を見ていきます。(なお、以下の特徴については全て有償版を前提としています。無償版の場合については記事の最後に書いてあります。)
1、フィルターが自由に作れる
Instagramで私が素晴らしいと感じた点の一つがこの「フィルター」です。フィルターを使うことで、色合いなどを簡単に変化させることができ、写真を撮るのが下手であって何となく雰囲気のある写真になってしまいます。この「フィルター」最近のカメラアプリにとっては、欠かせない要素となっています。(ちなみにこの「フィルター」でInstagramにガッチリ勝負を挑んでいるのはAndroidアプリの「Camera360」とのこと。紹介記事はこちら。)
日本のプリクラがはやって、さらに現在もロングヒットとなっている要因の一つに、私はフレーム機能と写真加工(かわいいアイコンを配置できる等)があると思っています。カメラアプリの「フィルター」がヒットの要因であることは、おそらく同じではないかなと思います。単純に撮影できるという点に加え、別アプリなどを使わずその場で加工ができる便利さ、そして出来上がりの美しさ。ユーザーが魅かれる要因だと思います。
もちろん、プリセットでもだいぶInstagramを意識しているフィルターがありますので、Instagramのように撮影してプリセットを選ぶだけでも、遜色なく楽しめます。
2,自分で作ったフィルターを公開することができ、無料で他人のフィルターをダウンロードできる
Instagramより「うまい!」と思った点がこの「フィルターのマーケットプレイス」機能です。
MagicHourではユーザーに使い込んで貰えるようにするため、フィルターが自分で作れるようになっています。しかし、プリセットのフィルターは当然アプリの製作者が作っており、自分でフィルターを作らない限り、プリセットのフィルターは増えません。通常はバージョンアップ時にフィルターが増えていく・・・というアプローチだと思うのですが、MagicHourの面白いところは自分で作ったフィルターを公開できて、かつ他人のフィルターをダウンロードできる点です。
フィルターを公開するというのは、Cookpadでレシピを公開するのと同じ感じかなと思いました。つまり「作り込んでカッコいいフィルターが完成! => 公開してドヤ顔」という構図です。さらに、このドヤ顔をよりしやすくなる要素として「ダウンロード数」が表示されるようになっています。つまり
フィルター公開! => ダウンロード数がすごいことに! => ドヤ顔
も夢ではありません。
フィルターマーケットプレイスで面白い事例を見つけました。現在約16000ダウンロードを獲得したフィルターなのですが、名前はなんと「テスト」 説明部分には「テストで作って見ました」という誤字な説明。それでも16000ダウンロード!(日本語が読めない人が殆どなのでしょうが、あくまで画質勝負。言語は関係ないというところも興味深い。)こんなことが起きるのですから、もしかすると私のも!と思ってしまいます。
アプリ開発者が頑張らなくても、ユーザーが自ら頑張ってアプリの魅力を伸ばしてくれているモデルという見方もできます。これはまさに「うまい!」と思った部分です。
ユーザーがのめり込む => アプリがどんどんユーザーの手で魅力を増していく
この流れはサービスを作る身として、他でも応用できないかなぁと思います。
提供側の論理はともかく、ユーザーとしては自分達の活動でどんどんアプリが盛り上がるのは非常に楽しいと思います。写真を撮るたびに人気フィルターや新着をチェックしてしまい、お!と思ったら即ダウンロード。パチリと写真を撮り、早速使ってみる。
3,アプリ連携
Instagramは自らが写真SNSです。従来の画像系SNSとの大きな違いは、撮影、画像加工、アップロートまでをシームレスにし、かつ画像加工機能が素晴らしいという点です。つまり、写真の発生から保存、そして交流までを一気にカバーしスムーズに誘導することでユーザを獲得するという作戦。そして、これらを現在は無料にしています。いわゆるフリーミアムモデルです。
ぱっと思い付くマネタイズとしては、
- フィルターの有償化
- 写真画像の枚数制限も設け写真保存ストレージとして有償化
- 写真を解析し、関連しそうな広告をだす仕組みと組み合わせる
- 写真の被写体を分析し、解析結果をデータとして売る
という感じでしょうか。
一方MagicHourはここが圧倒的に違います。写真SNSになる気は全くない感じです。 あくまでカメラアプリとしておりアプリ自体が有償です。 (さらに最近値上げしていた。)
写真を貯める側にならないということで、連携先をすごい数にするという考え方です。
- Facebook, Twitter, Forsquare, Tumblr, Flickr, Dropbox, Posterous, Cyworld, me2dayへの投稿
- メール添付
- AirPrintでのプリンターへ送信・印刷
- iPhoneの別アプリへの連携によりEvernote, 各種ビューアーへの保存
なんてことができます。メール連携があるので、そのままブログへアップもできます。 ブログを書いている人で、ちょっとした画像を差し込みたい!という人には、このアプリで撮りだめておいて使うことでアイキャッチ画像をうまく活用できるようになるかと思いました。
ちょっと実験
MagicHourの機能をスタートにして、各種サービスの連携機能も組み合わせると、それはそれはすごいことになるだろうと、このブログ内の「連携してみた」というところでやってみました。連携は以下の流れです。
- MagicHourで撮影し、画像を加工
- メール添付でPosterousへ投稿
- Posterousの連携を使ってTwitterとWordpressへ投稿
- WordPressから連携させFacebookのウォールに掲載
ということができました。 必要性はともかく、今はあらゆるサービスが乱立していて、さらに連携も充実しているので、こんなことがちょっと工夫するとできてしまいます。
ということで、まとめ
アプリとしての完成度も高く、かつ色々なサービスと連携できる「MagicHour」は最強カメラアプリだと思います。Instagramユーザにもお薦めです。
iPhoneやiPodTouchカメラ付き、そしてiPad2ユーザーの方、無償版からお試しを。
なお、無償版ですと
- 画像にアプリのロゴが入る
- フィルターを保存できない
- 他人のフィルターを取得できない
- アプリ連携はすべてできる
「MagicHour」はこちら。
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